佐々木さん。。。

 昨日、校内で「佐々木さん」と呼び止められたので、振り返ると 担当している授業の学生だった。驚きつつ、「佐々木さんって、誰?」と嫌味を込めて、聞き返すと、「佐々木先生。。。」と訂正して、要件の話になった。いままで、本人のいないところで、学生たちが、先生をさんづけで呼んでいることはしっていたが、さすがに面と向かって、言われたのははじめてである。学生に言わせると親しみと尊敬を込めて呼んでいるのだろうが、呼ばれる側には不快感が生じる。
 さんづけで呼ぶのは、通常、見知らぬ人同士、立場として力関係が生じない間柄であろう。ところが、学生と教員には立場の違いが生じる。その立場によって、呼びかけ語が変わることを学生に伝えなければならない。そのために、いささか、嫌味ったらしいのだが、冒頭の返答になったしだい。
 企業が欲しい学生はコミュニケーション能力のある学生だそうだ。ところがこれは勘違いを起こしやすい。ともすれば、自分のことを流暢に語る学生がいいと錯覚するが、おそらくもとめているのはそういう学生ではないはずだ。立場、場面に応じて、つかうコードとしての言語の使い分け(カジュアルな言い方とフォーマルな言い方のスイッチ)、さらに聞き手になった場合に、話を理解できる知識があるかどうかということであろう。平常のセミナーではそれを強調しているが、それがわかってくれる学生は少数だ。
  どうしても、今の若い世代は親以外の大人との接点が少ない。私の世代だと近所のおじさんやおばさんに注意されて、行動を修正したものだ。今はその役を教員が務めなければならないかもしれない。