伊佐坂先生の気持

 サザエさんを見ると、たまに隣人の伊佐坂先生が原稿を取りに来た編集者から逃げる様子が描かれている。それを追いかけるノリスケというのが典型的なパターンだ。
  作家ではないが、我々大学教員も締め切りに追われる生活をしている。出版する予定の本の原稿や研究論文といったクリエイティブなものばかりならいいのだが、この時期は来年度の授業のシラバスに追われる。毎年のこととはいえ、それでも同じものにするわけにもいかず、少しずつでも改良して書かなければならない。さらに、行政的な書類作成もある。
   伊佐坂先生の気持がよくわかり、逃げ出したいのだが、サザエさんよりややこしいのは、現実的な編集者は逃げて振り切れるが、この現実社会ではメールというどこにいても逃げられない媒体で締め切りを求められることだ。ノリスケよりもかなり手ごわいのである。