大学時代

 学部時代の母校より昨年投稿した記念文集がやっと送られてきた。神奈川大学国語学部創設50年を記念するもので卒業生50人から原稿を募って載せている。その50人に選ばれたことは光栄だ。文集をめくるとゼミの後輩2人も載っていて、近況が分かり嬉しくなる。

 大学時代の私は決して良い学生ではなかった。授業も良くサボっては映画に行ったし、ビリヤードもやった。今は自分の授業では「メモを取れ」と言いつつも、自分のノートはどうだったろうと、恥ずかしくなる。でも、それなりに考えることはあったし、授業によっては誰よりも手を挙げて、課題の解答を黒板にも書いた。授業後には先生の研究室の押しかけて、質問することもしていた。オンとオフのメリハリはつけていたと思う。

 あの頃は、暇があれば本屋に行き、本を買っていた。読まなくても、まずは手元に置くことを考えて、新潮文庫の100冊とか、シェークスピアの全集翻訳をかったりしたものだ。あるいは、知的な世界にあこがれて、毎月「世界」を買っては読んでいたっけ。今はせいぜい「文藝春秋」だから、ちょっとナンパになったかな(笑)。

 今と比べると携帯もなく、個人同士の連絡が取りにくい時代だったからこそ、自分で考える時間が沢山有ったように思う。恋愛だって、会う時間より会えない時間にあれこれと考えて不安になったり、逆に期待する時間も与えられていたんじゃないだろうか。今は結果がすぐに出てきてしまう。良いような悪いような。たまには携帯も持たずに、隔絶された時間を過ごしてみると、あの頃の時間の流れに戻れるのかもしれない。

 

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