Focus by rotation

 大学院時代の恩師であるFred C.C. Peng教授は日本における社会言語学者の開拓者の一人で、研究会を開いて海外から一流の研究者を招聘し、我々に学ぶ機会を与えてくれた。個人的には強烈な個性の持ち主で、私もあわわ、あわわとすることが色々とあったが、今ではいい思い出だ。

 さて、そのPeng教授が談話分析の時の着眼点の一つとして提唱していたのが、このFocus by rotation。すなわち、同時進行しているさまざまな要因で言語の使用がなされているのだが、人間はその時々で着目したり、焦点を当てることを変えているというのがその内容だ。このfocus by rotationだが、最近よく自分の中で思い出す。というのも、談話分析の概念としてではなく、自分の仕事の概念としてだ。複数のタスクを同時に任されている現在、いろいろと思い悩むこともある。しかし、それらのfocusを順番にかわりばんこに考えていくと、一つの仕事に集中することが別の仕事を忘れさせてくれる気分転換になるし、同時にそのときにやっていない仕事についてふと、ヒントが浮かぶことがある。こうして、仕事のことを忘れさせてくれるのが別の仕事になり、結果的には同時進行の仕事ができるようになる。

  もちろん、ストレスも多くかかるが、一つのことに集中ししぎて、にっちもさっちもいかない時には、あえて別の仕事をやってみてはいかがだろうか?趣味の世界に逃げるのも良い。プラモデル作りに集中する時に限って、仕事のブレイクスルーが浮かんだことは何度もある。

皆さんなりのfocus by rotationが見つかりますように。