定年

 我々の親の世代では定年といえば55歳だった。思えば、ふた昔前なら50代は老人のイメージだった。ところが、高齢化社会になって、定年は60歳となって、50代もおじさん、おばさんではあるけれど、老人というイメージではなくなっていると思う(初老期ではあるけどね)。

 大学の教員は少しばかり定年が遅いので、私もあと10数年は働ける計算だが、このしんどさをあと10数年も続けるのかと思うと、すこしばかりため息が出る。だから、考え方を変えることにした。自分で定年を決めるのだ。もちろん、自分から退職するわけではないが、自分の決めた定年の年齢まではがむしゃらに仕事をして、それ以降は少しばかり体と心を休めつつやっていこうと考えている。子供が独立するまではなんとか頑張ろうと思えば、まあ、なんとか駆け抜けることができそうな気がするのだ。

 以前ほど体力がなくなってくると同じ仕事でも負担が大きく感じるようになる。なるほど、諸先輩たちもこういうプロセスを経てきたんだなと思う。もちろん経験と思慮深さは年齢とともに深まるのだが、それをうまくいかせるような場にいないとかなりつらいんだろうなと、ちょっとあれこれ先輩方の顔を思い浮かべてしまった。

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