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ビジネスマンにも必要な教養

 昨日のJapan Timesを読んでいたら、面白い風刺漫画が載っていた。古いツボにギリシャの女神がギリシャの旗をもってプンとしていて、その傍らでEUの役人が借金を返せとプラカードを持って迫っている。そのツボの傍らにKeatsとある。タイトルはOwed On a Grecian Urnとある。これだけ見ると、おそらく日本人の多くはなんのことだかまったくわからないだろう。

 実はこれはKeatsという有名なイギリス詩人のOde on a Grecian Urnギリシャの壺という詩がベースになっている。この漫画の面白さを理解するにはKeatsの詩のことが頭になければ、そのパロディになっていることが理解できない。ギリシャと壺にひっかけた漫画であり、現在のギリシャの負債のことがわからなければ、また理解できない。きっと日本のビジネスマンの多くはギリシャの負債についてわかっていても、このKeatsの詩は知らないだろう。ところが、こういうことが前提となって風刺漫画が描かれ、それが一般紙に掲載されているということがミソなのだ。つまり、英語圏では当たり前の知識となっている文学の素養があり、それがわからなければ、面白みもユーモアも理解できない。意味の奥深さもわからないということになる。

 英語でビジネスをしなければ日本のビジネスは成り立たないと声高に叫ぶ人たちがいて、やれ、TOEICTOEFLだとその違いもわからずに使え、使えと叫ぶ。しかし、英語を使って仕事をしている立場からいうと、実はラテン語の表現とか、シェークスピアや聖書の表現とかをたまに使ったり、もじったりして表現をするほうが、相手のなかに響くことが多いし、こちらの言わんとすることの重みを感じてくれる。口語の慣用表現もいいけれど、文学作品などのちょっとした言葉を使えることも大切な英語能力の一つだと思う。ビジネスマンのための英文学講座があってもいいんじゃないだろうか。