思い出の先生

 ブログを更新しようと思ったら、どうも今週のお題というものがあることを発見んした。きっとHatena Blogの企画なんだろう。自分が教員だけに毎日「先生」に囲まれた生活をしているので、思い出の先生は枚挙にいとまがない。しかし、自分の恩師ということに限れば、人生を変えたのは3人の恩師たちだ。

 ひとりめの恩師は家庭教師をしていただいた堀田昇先生。当時は順天堂大学の大学院生で運動生理学を専攻していらした。当時はちょうどアメリカ留学から帰っていらしたばかりの頃で、英語を習っていたのだが、当時としては珍しいTOEFLを教材にして、英語を教えていただいた。高校生の頃は実は工学部に行き、航空関係の仕事に就きたいという希望をもっていたのだが、「君は数学でトップがとれないから、得意な英語を生かした仕事に就いたほうがいい」と引導を渡していただき(苦笑)、それが自分の進路になった。堀田先生はその後、九州大学助教授として赴任されたが数年前に他界したとネットで知った。

 二人目は神奈川大学の伊藤克敏先生。大学1年生の時、伊藤先生の英文法の最初の授業で答えられず、ちょっとした叱責を受けた。悔しくて、「こんちくしょ〜、おぼえてやがれ〜」っと遅くまで図書館に残り英文法の勉強をした。それから、伊藤先生に質問をよくするようになり、自然と研究室に足を運ぶようになっって、3年から伊藤先生のゼミに入ったのは自然の流れかもしれない。心理言語学の大家である伊藤先生に教えをいただき、言語学に身を投じるきっかけとなった。

 三人目は大学院時代の恩師、Fred C.C. Peng先生。強烈なキャラクターで世界的な言語学者であり、その卓越した見識は並みの学者ではなかった。社会言語学、幼児言語学、神経言語学などから、「言語とは何か」を模索し、80歳を迎える今でも精力的に学者としての活動をされている。専門とする選択体系機能言語学に触れるきっかけをつくっていただき、また編集のやり方や、学会の運営、学者としてのひととのつきあいかたなど、身近で接することで、様々な修行をさせていただいた。「言語の機能とはなんですか?」という一見わかりそうで、難しい質問に「それはね、意味なのね」とすらっと、明確な回答をしていただいたという一点でも先生の言語に対する深い洞察がうかがい知ることができる。

 本当はもっと他にも教えを乞うた先生方はいるのだが、自分の人生の方向づけを決めたのはこの3人の先生方である。先生方と出会えたことが自分の人生の中の宝だと思っている。