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人生論ノート

 ふと、高校生の時に読んだ『人生論ノート』(三木清)を読みたくなって、改めて、kindle本で購入した。オリジナルの表記だと無料なのだが、旧仮名遣いではスムーズに頭に入らないので、現代仮名遣い版を購入した。読み始めてみると、難しい(笑)。こんな内容のものを高校生の時にわかったふりをして読んでいたかと思うと顔から火が出てくる。

 だが、一語一語を噛みしめるように読み返すと、確かに深いし、考えていけばわかる(でも、わからないところもある)。老練な哲学者の言葉だから、そこに行き着くまでの背景がわからなければ、さっぱり理解できないこともあるのだが、なかなか奥深いこともある。「執着するものがない人はいい死を迎えず、執着するものがあるからこそ、いい死を迎える」というのは矛盾するようだが、死後に執着できるものがあるからいいのだそうだ。一見矛盾する論理立てはシェークスピアの作品の中にもよくある。Fair is faul, faul is fair.がよく知られてるだろう。よくよく考えてみると矛盾すること、不条理なことが人間社会なのだから、矛盾する論理が成り立つのも宜なるかな。

 若い頃に夢中になったり、教えられた本がいろいろあるが、この歳になって読み返すと、新たな学びがあるようだ。みなさんも、若い頃の本を引っ張り出して見てはいかがだろうか?(若い諸君には、40年後に引っ張り出せるように、今、本を読んでもらいたいものだが…)