年賀状への思い

 この時期はなにかと年末の業務に追われてしまう。大学の仕事は一息ついても、家庭や私事での業務が後を追う。年賀状もその一つだ。今はSNSを使って、新年の挨拶をすることも一般的なようだ。確かにお金と時間をかけて、年賀状を送る必要はないと、若い人たちには送らない人も多いという。

 送る側からすれば、デザインの選定、印刷、宛名書き、メッセージの記入と手間がかかるのはよくわかるし、面倒だという気持ちには大いに賛成だ。だが、だからといってSNSでのメッセージや一斉送信のメールでは味気ない。年賀状をもらう側からすると、じつはこの手間が嬉しい。自分は大勢のうちに一人であっても、送ってくれた人がそれだけの労力と時間をかけて作ってくれたものだからだ。たとえ印刷屋さんにお願いしたものであり、パソコンで宛名書きがあったとしても、そこに一言、「元気ですか?」と一筆が添えてあるだけで、温もりを感じる。

 便利になりすぎた世の中だからこそ、「わざわざ」の感覚がとても贅沢に思える。忙しい年末ではあるけれど、「わざわざ」を楽しめる余裕は出す側としても楽しみたいものだ。