グリム童話

 グリム兄弟と聞くと、私の業界では「グリムの法則」という印欧祖語とゲルマン語の音韻法則を見出した兄弟としてのイメージが強いのだが、多くの人はグリム童話の作家として知っているはずだ。そんなグリム童話がどんなに恐ろしいか、『本当は恐ろしいグリム童話』を読んで初めて知った。この本自体は1998年の発行だから、もう20年近く前のもので、確か、その時に本当は恐ろしい童話というのがブームになった記憶がある。ところが、その当時は読まず、ちょっとしたきっかけで、昨日と今日で読了した。なるほど、これは子供には読ませられない内容だ。性と残虐的描写があり、あわわわわとしてしまう。それでもこれは著者の桐生操氏の解釈による再生産だから、もしかするとオリジナルとは違うかもしれない。解説によるとグリム童話の初版があわわわわという内容であるらしく、版を重ねるに従って、性的描写や残虐的描写は姿を消していくらしい。それなら初版とはどのようなものなのか?

 調べると、白水社から初版の翻訳が出ている。しかもKindle版もある。思わず、このブログを書く前にポチッとしてしまった。再び、おどろおどろしいグリムの世界をさまよってみようと思う。

 

追記:初版の翻訳からシンデレラ(灰かぶり)とラプンツェルを読んだが、表現自体はそんなに過激ではない。ただし、子供達が屠殺ごっこと称して、豚役の子供を肉屋役の子供が殺してしまうという恐ろしい話は収録されていた。第二版以降には収録されていないものらしい。ちなみにラプンツェルでは「服のサイズが合わなくなって」という表現が妊娠を想起させて子供向けの本には良くないとのことで第二版以降は書き換えられいるとのこと。

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